看護過程の書き方【優しく解説^^】

看護記録とは、
看護師が書く患者さんの記録のことです。

看護記録は病院によっていろんな書き方があると思うのですが、
どの職場でも共通することは、
業務上の文章として、簡潔明瞭で客観的にわかりやすく書く必要がある、
ことだと思います。

しかし、
簡潔明瞭でわかりやすい文章と言うのは、
なかなかすぐにかけません。

おそらく新人看護師の多くは、
どうやったら上手に看護記録が書けるか?
と、
毎年毎年悩んでいることだろうと思います。




ここで、
参考になるかどうかわかりませんが、
私が、職場で新人に教えている上手に看護記録を書く方法(私がそう思っているだけであって、実際に上手なのかどうかはわかりません。)を述べてみたいと思います。



上手に看護記録を書く方法①

まずもっとも大切なのは、

先輩の書いた記録を読んでそれをまねすること、

だと思います。

書くことは、
読むことから。

文章がうまくなるための方法として、
名文を書き写す、
という方法が述べられていた本を読んだこともあります。


しかし、
公然とやったら怒られるかもしれませんので、
あくまでこっそりと。

上手な記録を書く先輩をいち早く見つけ、
その人の書き方をまねる。



上手な看護記録を書く方法②

すごくオーソドックスな方法なのですけど、

一文をできるだけ短く書くこと。


新人の書いたものを読んでいると、
いろんなことをいっぺんに書こうとして、わけわからなくなっている、
と思うことがよくあります。

そういう時は、
一文であれもこれも書かず、ひとつのことを書きなさい、
と、
偉そうに指導したりします。

たいていの場合、
下手につなぐよりも箇条書きのほうがわかりやすいのです。





上手な看護記録を書く方法③

おきたことを時間順で書く。


実は、
これができれば十分だとも思います。

それと言うのも、
おきたことのすべてを書き留めることはできませんので、
おきたことを時間順に書くには、おきたことの中から大切なことだけを抽出する必要があり、
その、
「大切なことを抽出する。」
という能力が、
わかりやすい文章を書くには重要だと思うからです。

それでその「大切なことを抽出する能力」は、
新人にはまだ十分備わっていないわけで、
それが備わったら、
新人は卒業だと思います。




上手な看護記録を書く方法④


ボキャブラリーを増やす。


できたら医学用語辞典みたいなのを片手に持って、
こつこつと毎日辞書引きながら書いていると、
時間はかかりますがそのうち、
誰に見られても恥ずかしくない上手な文章が書けるようになるだろうと思います。

しかしこれは、コツ、と言うよりも、
単純に、
「がんばれ」、
と、
いうことですね。

しかしボキャブラリーが多いと、
患者さんの状態とかで、なんと言い表していいのかわからないようなことも、
一言で表せたりします。

特殊な専門用語は、
そのためにあるわけですし。




上手な看護記録を書く方法⑤

誰かが読んでいるのを想像しながら書く。


これも上手な文章の書き方としてよく言われることですが、
看護記録を書く上でも大切なことだと思います。

私はときどき、看護記録で患者さんの状態を、
忙しくてあまり病棟にこれない医師に伝えるつもりで書くことがあります。

そんな私の気持ちを汲んでくれてか、
医師もときどき私の書いた看護記録を読んでくれたりして、
用語の使い方がおかしいぞ!
と、
注意されたりもします。




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バイタルサインの測り方【優しく解説^^】

バイタルサインの取り方

バイタルサインは生命維持を示す徴候であり、その正確な把握はきわめて重要です。 とくに救急疾患では、重症度や進行度、あるいは治療による反応度を判定するために バイタルサインの頻回な測定が不可欠となります。

臨床実習の間に、所見の取り方を習熟しておくべき手技は多いのですが、バイタルサインは その代表です。すばやく、しかも正確に所見がとれること、異常所見が確実に発見できること、 そしてこの異常に対する評価と病態の推定が可能なこと、これらのすべては必須項目です。

通常の診察では、バイタルサインの観察は全身所見に引き続いて行います。一方、救急患者では、 全身の観察・意識状態の観察を行いながらバイタルサインの状態も迅速に把握する、という 同時進行型の診察を行う必要があります。
a.話しかけの言葉

脈拍と血圧などの測定を始めることを伝えます。
バイタルサインの観察に移るときに話しかけます。
「まず、脈を測ります。両手を見せて下さい」

血圧測定へ移るときに話しかけます。
「血圧を測ります。まず右手から測りますが、手の力を抜いてゆったりと伸ばしていて下さい」
b.バイタルサインの観察項目

バイタルサインとして把握する必要がある項目は以下の4所見です。
バイタルサインの観察項目
体温
脈拍
呼吸状態
血圧
c.脈拍の観察

脈拍は橈骨動脈で観察します。まず、両側の橈骨動脈を同時に触れて脈拍の左右差を調べ、 その後一側での観察を続けます。ぜひこのクセをつけて下さい。

橈骨動脈に引き続き、総頚動脈でも脈拍の観察を行います。この場合は両側同時の触知は 決して行わず、かならず左右別々に観察する必要があります。
橈骨動脈での脈拍
触知
両側同時に触知して、その後に一側で触知

観察が必須の項目
脈拍の左右差
脈拍数
リズム
緊張

追加項目
大きさと遅速
橈骨動脈の性状

総頚動脈での脈拍
触知
かならず左右別々に触知

観察項目(太字はとくに重要)
緊張
脈拍数
リズム

脈拍数の異常は、頻脈または徐脈となります。
リズムの異常は、呼吸性不整脈・期外収縮・絶対性不整脈のいずれかを考えます。
緊張の異常は、収縮期高血圧では硬脈、収縮期低血圧は軟脈となります。

なお、動脈の触知は上記のほか、上肢では上腕動脈、 下肢では大腿動脈と足背動脈でも容易に可能となるように、 動脈走行の解剖学を念頭に置きながら練習しておく必要があります。
d.呼吸状態の観察

呼吸の状態は、呼吸数および呼吸の性状について観察します。

この観察は、脈拍の測定時に行います。それは、特別な緊張状態や不安状態を引き起こさずに、 自然でありのままの状態の呼吸が観察できるからです。
異常呼吸の種類
呼吸数と呼吸の深さの異常
頻呼吸
過呼吸、Kussmaul呼吸
除呼吸

呼吸の滑らかさの異常
喘鳴性呼吸
閉塞性呼吸
喘息性呼吸

その他
起座呼吸、下顎呼吸
Cheyne-Stokes呼吸、Biot呼吸

呼吸の異常には上のようなものがあります。これらの性状と、 異常呼吸を見るときに考察すべき病態について再確認しておきます。
e.血圧の測定

上腕の血圧は緊張のない状態で測定する必要があります。

まず、橈骨動脈の触診で収縮期血圧の概略値を把握しておき、 これより約30mmHg高値まで水銀柱を上昇させてから血圧の測定を開始します。 このような測定前における概略値の把握は、 正確な血圧値を得るための必要な操作です。

血圧の測定は、水銀柱を1心拍ごとに2mmHgずつ下げていきながら行います。 水銀柱の下行速度が早すぎると、正確な血圧測定値を得ることが出来ません。

もし機会があって、友人の血圧測定が可能となったときなどに、 水銀柱の下行速度を正規の状態で行った場合と、 これよりはるかに急速に下げていった場合とでの血圧測定値の差がどの程度となるか、 確認しておきます。

血圧測定時に払うべき注意には、このほか、上腕の高さ、圧迫帯の選択や巻き方、 連続測定時の測定間隔などがあります。

なお、臨床実習のときには、血圧測定を左右上腕で行うとともに、下肢でも施行して、 左右差や上肢下肢差についての観察を行っておきます。

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看護記録の書き方【優しく解説^^】

看護記録の書き方の基本原則
看護記録の書き方の基本原則とは、
客観的な記載を心がけること。
正しい日本語、英語を使用すること。
正確な実施時間を記載すること。
真正性の確保をすること。
記載基準を遵守した様式、記号、略語を使用すること。
必要な情報のみを記載すること。
などがあります。

客観的な記載をこころがける
① 個人的感情表現の記載を避けます。
たとえば、患者さんを責めたり、他の職員を批判したり、反省を促すような文章はよくありません。
 
・良い例
 
「21:00 当直医●●に診察を依頼。救急患者診察中とのこと。22:30 診察」
 
・良い例
 
「毎食、食前に食事は30分以上かけて摂取するように説明。15分で食事終了」
② 想像、憶測、個人的見解の記載は避けます。
たとえば「~のように見える」や「~のように思われる」と言う表現は避け、具体的に事象を記載します。
 
・良い例
 
「うつむき、看護師と視線をあわせない。質問にも答えない。」

③ 根拠のない断定的表現は避ける。
根拠のない断定的表現は避け、そのときの状況を具体的に記載します。
 
・良い例
 
「呼びかけに反応なし。再度の呼びかけにゆっくり顔を向けるが、話しかけても反応なし。」

④ 患者さんの性格や態度を表す言葉は避けます
患者さんの言動や事実を記載します。
患者さんが話した言葉は「 」で囲んで区別がつくように記載します。
 
・良い例
 
「気分が悪い」とベッドに向かってコップを投げつける。



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koukoku